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14


「ユーリ!朝だよ、起きて!」
「ん~…」
布団をかぶってモゾモゾ動き出す。
そしてやはり手だけが伸びてきてフレンの頭をしっかりと捕らえる。
まるで見えているかのように。
思いっ切り引き寄せて首筋にキスをした。
「っ!!わぁっ!」
フレンがユーリを突き飛ばす。
「いってぇな!何すんだよ…」
「へ、返事するまではてててて、手出さないって言ったじゃないか!」
「…いつもしてたろ?」
「そ…そうだけどっ…心臓がもたない!」
真っ赤な顔をして部屋を出ていくフレンを見送りながら
やはり意識しまくりなその態度が嬉しくて思わずにやけてしまうのだった。


二人で向かい合って囲む朝の食卓、ユーリは何気なく話を始めた。
「今日話してくるわ。」
「へ?何?」
突然の話題にフレンは食パンをかじりながら首を傾げた。
「だから、ウ゛ェス女の女に。」
「…あぁ…うん…」
少し嫌な顔をされた。
ユーリの心にまた嬉しさが込み上げる。
「心配すんなって。変なこと言うなって言ってくるだけだから。」
「…うん…」
あぁ…辛そうな顔させてる…こんな顔絶対させるつもりなかったのに…あの女…覚えてろよ…
ユーリの心の中で怒りが込み上げる。
それに気付かずにフレンはまた顔を曇らせた。



女子高生が通学する中、ユーリは堂々と校門前で仁王立ち。
「よぉ」
お目当ての人物を見付けると怒りが滲み出た笑みを向けた。
周囲の者たちは一様にざわめく。
「やっぱりホントに付き合ってるんだ!」「嘘だと思ってたのに~っ」と口々に感想を述べていく。
「ちょーーっと話あんだけど」
「……。」
女は回りの反応を見て少し気まずそうに言う。
「…わかったわ…場所、変えましょうよ…」
それを聞いたユーリは予想していたとでもいうような顔をしたままニヤリと笑った。
「いや、ここでいい。なんか変なことになってんの、どうにかしてもらおうと思って来ただけだからな。」
「…ちょっ…」
ユーリの言葉に一層ざわついた周囲に女は焦りを隠せない。
「俺には他に好きな奴いるからさぁ、ありもしないこと勝手に広められると迷惑なんだよ。」
二人で会話している声量じゃない。
回り全員に聞こえるように言った。
「変な噂広まるとそいつが誤解して落ち込むからやめてほしい。お互い嫌だろ?変な噂広まんの」
最後に出してやった助け舟にその女は逃さず手を出した。
「…そ、そうね…わ、私も迷惑してたから…助かるわ」
女も周囲に聞こえるように声を張った。
回りの女たちは一斉にざわめき瞬く間に噂は広まっていく。
「オッケー、今日はその事実関係を確かめに来ただけだ。」
とりあえず満足したようにユーリがゆっくりと女に近付く。
ピタリと至近距離に立ったと思ったら耳元で囁いた。
「今度変なこと言いやがったらただじゃおかねぇからな…」
「…っ………。」
女は静かに頷く。
しかしユーリはそれを振り返ることなく言いたいことを言うとスタスタとその場を後にした。


そして噂は広まる。
二人が付き合っていないという噂……
ではなくユーリに好きな人がいるというその噂が。




<訂正>結構短時間だったがあの文章を見た人はいるのだろうか…。
すみませんハロウィンかと思いきや一ヶ月ミスってた…っ!!!
何か書いてたことは予告ということで!!!
とりあえずハロウィンには限定TOPやります。
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13


じ~~~~…

視線を感じる。
様子を伺うような、そんな。
しかしどこか寂しそうで何か物言いたげな目をしている。
気になって目をそちらに向けるとパッと反らされる。
もう何十回同じことを繰り返しているんだ…。
「…フレン、何か言いたいことあんのか?」
いい加減我慢の限界がきたようでフレンに問うたのはユーリ。
「…別に…何でもない」
ふいっと顔を反らされて返される言葉ももう何回目だろう。
「何もなくねぇだろ?さっきからすげぇ見てきてんじゃん」
「…何もない…」
「……」
何もないことないのは一目瞭然なのに昔からこいつは隠し切れると押し切ろうとする気がある。
そういう時大体いい考えはしていなくて十中八九悪い考えで頭が悶々としているのだ。
ユーリは一つ溜め息をついて
目を逸らしてラピードの頭を優しく撫でてやってるフレンのもとに近付いて
しゃがんで目線を合わせた。
「言ってみろよ、何だ?」
「…何もないってば…」
「フ~レ~ン~~…いい加減しねぇと怒んぞ」
むくれている頬っぺたを抓りながら言ってやった。
「痛い痛いっわかった言うから!」
「よし!で、何?」
抓られた頬を摩りながらフレンが口を開く。
「ユーリ…付き合ってる人いるって…」
「…………」
フレンの口から出た言葉にユーリは一瞬目を丸く見開いて、そしてがくりと肩を落とした。
「あのな…それは噂!っつーかぶっちゃけデマ!俺はお前が好きだっつったろ!?」
「でも相手はユーリと付き合ってると思ってるんだよね?」
「迷惑な話だな」
「ユーリ!」
「はいはい…でもな、その女とはもう話し合って解決してるはずなんだよ、
 そんな風に言われたって困るだろ?」
「…話し合ったの?」
「あん時帰り遅くなっただろ?説得してたってわけ。」
「…すごい美人らしいのに…」
「お前ほどじゃねぇよ」
「なっ何言ってるんだ!」
フレンの顔はカァッと赤くなる。
「まぁお前がそんな不安になるならもう一回話してくるけど?」
「…話合うんだ…」
「だってそうしねぇと噂このままだろ?」
「…気が変わって付き合い出したりしない…?」
心配そうに見詰める。
「…………あのなぁ…そう俺を誘惑すんな。」
ユーリは思わず頭を抱えた。
「誘惑…?」
「一応返事を貰うまでは手を出さない方向で頑張ってるから、」
「…君は僕に手を出すつもりか…」
「そりゃそのために告白したんだろ?」
「……………、…そっか…」
フレンは脳内でいろいろ想像を巡らせた。
大真面目な顔で「じゃあちゃんと考えて返事しなきゃいけないね」と言ってきた。
「適当に返事するつもりだったのかよ」
「そういうわけじゃないけど…」
そういうフレンを見ながら
じゃあ返事を貰うその時はそういうもろもろも了承されたことになるってわけか…
とこちらも無表情で思考を巡らせる。

二人の想像の恋人との過ごし方が一致しているかは怪しかった。
12


ユーリがウ゛ェス女の美人と付き合いだした!!

まるで一大事のように学校中に広まる噂。
当の本人はまるで他人事のように聞き流していたのだが。
「ホントなのユーリっ!」
中には泣きながら確認を取ろうとする女子まで現れた。
その中には知らない女も何人かいた気がするが
噂自体にうんざりしていたユーリはそんなこと気にもとめていなかった。
「だから…ただの噂!付き合ってねぇよ!」
思いっ切り否定した。
しかし友人の一人が不敵な笑みを浮かべながら観念しろと話に参加してきた。
「相手の女に確認取った!ユーリと付き合ってるってしっかり言ってたぞ!」
「はぁぁぁっ!?」
その言葉に誰よりも大きな声で驚いたのはほかならぬユーリだった。
「あの女がそう言ったのか!?」
「あぁ!」
「………」
呆気に取られていたユーリだが徐々に怒りすら込み上げてくる。
あいつは俺のあの一時間近くの説得を何だと思ってやがるんだ…っ!

当然そんな大ニュースの噂は生徒会長の耳にも入っていたのだった。


「………」
「知ってる!?ユーリがウ゛ェス女の美人と付き合ってるって!」
「本人なんか否定してるけど相手は認めてるんだろ?」
「否定する意味がわからないよなぁ」
「………はぁ…」
盛大に溜め息をついたのは今まで黙って聞いていたフレンだ。
生徒会の仕事中、メンバーがする噂話。
その溜め息を聞いたメンバーは
仕事中の私語を咎められたと勘違いし「すみませんっ」と姿勢を正した。
「え、あ、いやごめん、そういう意味じゃないんだ…」
それに気付いたフレンは気を悪くさせてしまったことを素直に謝った。
勘違いだとわかると会長にもその話題は振られることになる。
「会長ユーリさんと仲良かったですよね、何か聞いてたんですか?」
尋ねて来たのは一つ下の学年の書記担当。
「え、あ~…特には…。」
「何で隠してるんですかねぇ?」
「さぁ…」
「まさかもともと付き合ってる奴がいて二股!?」
わかったとばかりに言い放ったのは同学年の会計担当。
「二股…」
フレンはピクリと反応する。
「あ!会長何か心当たりでも!?」
「えっあ~…あの…」
「何ですか!?」
「…もし、ね?もし、なんだけど…」
「うんうん」
興味津々に聞くメンバーたち。
「そういう人が居るのにあの、違う人に告白するっていうと…どうなんだろう?」
「そりゃからかわれてるか遊びかですよね~」
「どっちにしろ本気じゃねぇよな?
 付き合ってる奴いるのに隠してるのなんて結構決定的っていうか?」
「…遊び…」
フレンが若干青い顔をして聞いている。
「二股してるんですか?」
「い、いや!彼に限ってそんなことはないと思うよ!」
変な噂が立つのも気の毒なので精一杯否定した。
しかし拭い切れなかった不安は大きくなる一方だった。
今度疑うようなことをいうと今度こそ口を利いてもらえなくなりそうだと感じながらも
消えないものは消えないのだ。






うおおおネムイーーーーー…

今日はずっと壊れてた携帯のネット機能を直してもらおうと携帯ショップに行ってきたんですが
すごい簡単に直ってしまいました。
修理出すとか新品交換とかもあり得る!?と1ヶ月近く放置してたんですが
これならもうちょっと早くすればよかったですなぁ…
ちなみに壬はパソ専なんで携帯ではネットしません。
クーポンとか見れないのはちょっと痛かった…。
11


教室に二人で入ると若干ざわめいた。
「ユーリ!何だよ今日えらく早ぇな!」
「今日も遅刻かと思ったぜ」
「ユーリおはよう!始業前に居るなんて珍し~い!」
「ま、俺もやれば出来るってことだな」
「だったら普段からそうしてやれよ~フレンが可哀相じゃねぇか、なぁフレン!」
「え、あ、そうだね…」
急に話を振られて少し動揺してしまった。
「ほらみろ」「いい加減幼なじみ断ちしろよ」なんて言われながら輪の中心にいるユーリを眺める。
ユーリは昔から人に慕われる体質のようでどこにいてもそこには人が群がる。
そんな光景を見るときフレンはいつも寂しくなるのだ。
今もそれを感じてしまってフレンはそっとその場から離れた。
離れたとはいっても座ったその席はユーリの斜め前の席で
賑やかなその声は嫌でも耳に届くのだけど。

「なぁなぁ!そういやお前彼女とどうなった!?」
言ったのはダブルデートに誘ってきた張本人。
「あ?」
何がだとばかりに怪訝そうな顔をしながらぶっきらぼうに答えた。
「だから彼女!送ってっただろ、帰り。」
「…あぁ~…告られた。」
「はぁぁぁっ!?」
「!」
友人の驚きとともにフレンの肩もビクッと跳ねた。
「告られた!?告られたって告白されたのかお前!」
「っつーか大体お前が変に焚き付けるからだろ」
「何だよこっちはお前らと別れて即行「タクシー拾うから」とか言われて別行動だったってのにっ」
「で、で!?何て返事したの!?」
女子も心配なのか焦るようにユーリに問う。
フレンも耳を会話に集中させていた。
聞きたいようで聞きたくないのだが。
ユーリがゆっくり口を開く。
「そりゃ…」
「そりゃオッケーだろ!なんせすげぇ美人だったんだぜ!?」
一緒にいた友人が勝手に返事をする。
「いや、まぁ美人だったけどな」
「えーっオッケーしたの!?」
女子がざわつく。
「あのな…」
ユーリが否定の言葉を口にしようとしたその時だった。
「フレ~ン、レイウ゛ン先生が呼んでるぜ~!」
「!!」
突然名前を呼ばれて大袈裟に反応してしまった。
「え、あ、うん」
バクバク鼓動を打つ心臓を押さえながらしどろもどろな返事をする。
どう返事をしたのか気になりつつ席を立つ。
食べに行った日ならユーリが自分に告白してきた日。
それなら断ってくれてるはずだ。
そう希望にも似た結論を出して部屋から出た。


しかし放課後にもなると
「ユーリがウ゛ェス女の美人と付き合いだした」という噂が校内中に広まることとなった。







RM3.
ガイのカットインがかっこええええええっ!!!!
そして何か食べてるユーリがかわえええええええっ!!!!!
フレン来いっ!!!


今日は一日中野球関係の動画を見て過ごしましたwww至福。
Y選手の胴上げが行われたと新聞で読んだのでそれを求めて動画を見てたら
次々見たいの出てきて…。
動画サイトってそういうもの。
まぁ主にY選手関係のものを見てたんですが…
あぁぁ…本当に辞めちゃうのか…
公式戦のセレモニーの日、1人でも行きたかった…
チケットもうない…。
10



「ほんっっっとに酷い奴だな、お前…」
「うぅ…ごめんなさい…」
月曜の朝、昨日からそのことばかり言われている。
学校に行く支度中、ユーリは紅茶を啜りながら、フレンはその目の前に畏まって座っていた。
あれからおはようのキスもない。
本気で怒らせてしまったようで昨日からフレンは謝りっぱなしだ。
「まさかなかったことにするとはな…考えんの面倒になったか?」
「ち、違うよっな、なんか…信じられないっていうか…」
「何が信じられない?俺か?」
「そうじゃないよ!ユーリのことは誰よりも信頼してるよ…そうじゃなくて…
 言われたことが夢なんじゃないかって…」
「…それがお前のただの夢ならそれはそれで酷ぇな…」
「………ユーリがあまりにいつも通りだから…自信なくなってきちゃって…」
「…ま、俺は何年も心の中に気持ち隠してきたからな。」
「…何年も…」
その言葉を聞いて何も考えずに過ごしていた自分に罪悪感を感じる。
「…ユーリ、僕のどこが好きなの?」
「あ?何だよ突然…」
「だってわからないよ…僕はいつもユーリに説教ばかりしてたと思うし…
 嫌われてるって思ってたのに…」
本気でわからないから教えてほしいと俯きかげんの顔から目だけが上目遣いに向けられる。
「…難しいこと聞くのな。そうだな、強いていうなら存在?」
「存在?」
「フレンっていう存在が好きだ。理由なんてない!以上!」
「以上って…」
最後一気に紅茶を飲み干してガタリと席を立つ。
「ほら、早くしねぇと遅刻すんぜ」
「う、うん…」
フレンは慌てて鞄を持って後を追う。

好きな理由がないということは嫌われる時にも理由がないんじゃないかな…
嫌われないようにするにはどうしたらいいんだろう…






~追記~
行って来ましたこういちさんのコンサート!!!
やっぱりかっこいいですね!!さすが王子!!!
でも若干眠気との戦いだったんですが…;;
しかしもっとすごいのはステージに立ってる主役の方でして…
なんと一睡もしていないとのこと!!!
最初からなんか妙なテンションなのは気付いてました(笑)
明らかおかしかったですからねwww
ケリーのコンサートは相方のことについて全く触れてくれなかったのですが
王子は少し相方に触れてくれたのがもう嬉しくて嬉しくて!!!vvv
「剛が~」って言ってくれるだけで満足です!!!(笑)
とりあえずすごくかっこよかったvvv
9


「し…心臓がもたない…」
店の厨房の隅、食器を洗いながらがくりと肩を落とす。
「…あんなこと…今までしてなかっ……」
思い返してみる。
おはようのキス、
優しい笑顔、
突然抱きしめられる…
………。
「されてた…今までもされてた…」
フレンは再びがくりと肩を落とす。
「どうしてこんな急にドキドキしだしたんだろ…」
流れる水をじっと眺めて一つ溜め息。
ユーリのことは好きだ。
昔から一緒にいた仲だし。
でもそれは恋愛感情からくる「好き」なのか?
昨日の告白を思うとどうもフレンのことをそういう対象として「好き」だとユーリは言っていた。
大体何で僕なんだ?
ユーリははっきり言ってカッコイイから彼女なんてその気になればすぐ出来るだろう…
それなのにこの僕…
はっきり言って何がいいのかわからない。
ユーリにとっては口喧しいだけの存在であると自覚していたから。
恨まれたとしても嫌われたとしても放っておけなくて…
それが…まさか好きだなんて言われるなんて…。
僕は…?
僕はどうなんだろうか…。
好きなのは確か。
でもそれは子供のころから一緒にいて寂しいから離れたくない、
なんていう子供っぽい独占欲があるのかもしれない。
いつも傍に居てくれたから今更ユーリがいなくなるなんて考えられない。
「……夢だったりして…」
ぽそり呟いたそれはなんだか妙にしっくりくる。
「……夢だ…きっと夢だ!」
フレンは自分に言い聞かせて桶に浸かっていたカップを手に取り一心不乱に洗いつづけた。



「ただいま~」
「あ、おかえり、ユーリ!」
「……?」
家に帰るといつも通りのフレンの様子に首を傾げる。
まさかもう結論が出たのか?
「…フレン?」
「ん、何?あ、お風呂沸いてるよ、それともご飯にする?」
「……お前…」
つかつかと歩み寄ってフレンの両頬を包むようにして目を無理矢理あわせた。
「昨日の、考えてくれてる?」
「…何か…あったっけ?」
フレンが冷や汗を流しながら目を泳がせる。
「~~っ…人の一世一代の告白なかったことにしてんじゃねぇーっ!!!」
「ひゃっご、ごめんなさーい!」
雷を落とされてやはり現実だったと思わざるを得なかった。





明日はこういちさんのコンサートだぜーー☆
今日準備出来たら明日更新できてると思います。
しかしあまりにも眠い…;;
8


驚くほどにいつも通りだ。
フレンは目の前で食パンをかじる幼なじみにちらりと目をやる。
「ふあぁぁ~」
と大きな欠伸すら余裕だ。
バチッと目があった。
「!!!」
勢いよく目を逸らしてしまった。
変に思われなかっただろうか…。
「…んな露骨に目を逸らされちゃさすがに傷付くんだけど…?」
ユーリが息をつきながら言う。
口調は大袈裟でこの台詞は演技でしかない。
本当はフレンの意識しまくりの態度が嬉しくてしょうがない。
今までこっちがどうアタックをかけようとスルーされるのが常だったから。
「ご…ごめん…あの…でも…」
「まぁいいけど。」
しどろもどろなフレンと違い普通に振る舞うユーリ。

それもそのはずだ。
だってユーリはフレンへの気持ちに大分前から気付いていて
それを隠すように今までフレンと普通に付き合ってきたのだから。
顔に出ないように細心の注意を心掛けていたら
「お前むっつりだな」なんて言われるようになったけど気にしない。
自分の感情を隠して話すなんて朝飯前だ。

そんなことを思っているとフレンはガタリと勢いよく立ち上がった。
「さ…先行く…」
カチャカチャと皿を片付けだすのを見てユーリは目を瞬いていたが
はっと我に返って残りの食パンを口に放り込んで皿を片付けだした。
「待てよ、一緒に出ようぜ、せっかく一緒に出れる時間にお互い入ってんだから…」
今日は土曜日、学校はない。
その代わりに二人は朝からバイトが入っていて場所は違えど家を出るタイミングは一緒なのだ。
ユーリはコンビニのバイト、フレンは個人経営のカフェで働いていた。
「やっ僕ちょっと急いでるからっ」
競争するように食器を流しに持って行きフレンはユーリを拒絶する。
「じゃあ俺もそれに合わせるわ。」
「そっ…いいからっユーリは食器洗ってから出てっ」
「今日の洗いもん当番お前。」
「うっ!」
この会話の間も一度たりとも目は合わなかった。
普段フレンは人の目をよく見ながら話すタイプだから
こうまで合わされないと意識されていることがバレバレだ。
ユーリはニヤリと笑って俯きがちなフレンの頬に手をかけて無理矢理顔を上げさせて目を合わせた。
「意識してくれてんの?」
優しい優しい笑顔。
フレンにしか見せない顔だ。
「…っち、違うよっ」
顔がみるみるうちに赤く染まっていく。
「何でもいいわ。とにかく一緒に行こうぜ俺は一秒でも多くお前といたい。」
「っ!!!!」
これ以上赤くならないだろうと思っていた顔はボフッと音が聞こえてきそうな勢いで更に赤みを増した。
ユーリはそれを愛おしそうに見て前髪にキスをした。
7


朝日が目に痛い。
ぼんやりとした意識の中体を起こしてベッドの上にぼーっと座り込む。
「…一睡も出来なかった…」
隣にはスヤスヤ眠る幼なじみ兼同居人の姿。
フレンはその幼なじみの顔をじっと睨んだ。
昨日あんなことをしておいてよく隣で眠りこけていられる。


愛してるんだ、お前のこと…。

そう囁かれて微かに覚醒したフレンは触れられた唇を指でなぞる。
さっき触れられたのは本当にここなのかと確かめるように。
ゆっくりユーリの方を見るとユーリは真っ直ぐフレンの目を見ていた。
からかっているわけじゃない。
それが瞬時に感じ取れる表情。
が、ふっと笑ったかと思ったら頭をポンと叩かれて立ち上がって水なんか飲み出したのだ。
「フレンもう風呂入ったよな?」
とか普通に聞いてこられてなんとか「うん」と消えそうな声で返事を返したが
「じゃ、俺風呂入ってくる」と何事もなかったように振る舞う彼を見ていると
さっきのは夢だったんじゃないかとすら思えてくる。
夢だとするとなんて夢だ…。
幼なじみの男をつかまえて。


はぁ~…と大きく溜め息をつく。
どうすればいいんだろうか。

ユーリのことは好きだ。
でも恋愛感情かと聞かれると首を傾げずにはいられない。
そういう目で彼を見たことがなかったから。

ユーリがいないと寂しい、
ユーリがいると嬉しい、
ユーリが誰かと楽しそうにしていると胸が痛くなる、
そういう感情があるのは知ってる。
でもそれは一番仲のいい友達に対して感じる独占欲とどう違うのかわからない。
それをヤキモチだと取られるか子供っぽいと笑われるかは紙一重な気がするのだ。
きっとユーリが求めているのは子供っぽい独占欲ではなく恋愛感情。
それならこんな曖昧な状態で返事をするわけにはいかない。
どうしようかともう一度溜め息。

すると隣で眠っていた幼なじみがモゾモゾと動き出してかと思えば
長く綺麗な腕が伸びてきてフレンの首に巻き付く。
ぐっと引き寄せられて頬にキス。
「おはよ」
それは昨日と同じ行動、もっと言えば毎日の習慣のようなもので今更何か感じるものでもなかった。
はずだった。
「っ!!わっ!」
バッとユーリを引きはがして胸を抑えるフレン。
心臓が止まるかと思った…。
カァッと顔を赤くしてこれ以上顔を見ることが出来なくて
朝の挨拶もせずにベッドから抜け出して部屋から飛び出した。
それをベッドで横になったまま見ていたユーリはニヤリと笑った。
「おー、いい反応…」
ユーリも静かに体を起こした。








SのOVA今日だったんですね!!
あまぞーんさんから送られてきて「おお!!」ってなりました。
やばいです。今回の話しすごい好きですvvv見入りました。
オーディオコメンタリーはいつもより静かな感じでしたが。
やっぱりあの2人は2人の方が話が弾むんでしょうかwww


今日の野球は……ねぇわ…
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