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デイドン砦で散々暴れ回った後、休みなくその場を後にすることになった。
フレンは「少し休憩するかい?」と尋ねたが
ユーリの返事は「いい、さっさと次へ行こう、疲れてねぇ、必要ない」の一点張りだった。
「それじゃ…あの、お騒がせしました…」
フレンが砦の責任者に頭を下げる。
砦の騎士たちは皆一様にユーリと目を合わせるとびくりと肩を震わせた。
騎士たちが怯えるのも無理はない。
ユーリはとりあえずフレンを変な目で見ていた騎士を片っ端から殴り倒していた。
「いえ、団長、是非またお越しください。…その、出来れば彼なしで…」
責任者の言葉にユーリはギッと睨みつけた。
ひぃっすみませんっと謝る責任者にフレンは首を傾げた。
砦を出る直前、怪我をした騎士と介抱する騎士を見かけた。
「大丈夫ですか?」
「あ、はい。お恥ずかしい話です。魔物がここに押し寄せたときに隙をつかれまして…」
騎士は照れたように頭を掻いた。
「いえ、あの時の魔物はなかなか手強かったと報告を受けています。
魔導器があればちゃんと治してあげられたんですが…」
そう言ってフレンは剣を地面に突き刺した。
その剣を中心に円形に光り出し騎士の体を癒す。
「……あ、ありがとうございます」
一瞬ぽかんとしていた騎士だったが怪我を治してもらったのだと気付いてフレンに頭を下げる。
「いえ、これからも頑張ってくださいね」
ニッコリ微笑んで立ち去る後ろ姿に騎士は釘付けだ。
「…お前はああやってそこら中の騎士をたぶらかしてんのか…」
ユーリが呆れたように言う。
「何だそのたぶらかすって…人聞き悪いよ」
フレンはむっとしたようだがユーリは引かない。
「あんまそこら中に愛想振り撒くなよ。」
「振り撒いてないよ…むしろユーリの方が…」
「あ?俺が?」
「……何でもない。先を急ごう。」
フレンはそう言って先に歩き始める。
下町でも、共に旅したたくさんの街でも、ユーリを見て振り返る人は少なくなかった。
いつも思うことがあった。
彼女たちが、一声ユーリに話し掛けたら、
彼女と共に生きていく未来が簡単に実現してしまうんじゃないかと。
自分にはない未来が。
それを思うと胸が締め付けられたように苦しくて、いつも目を逸らしていた。
ユーリより先を歩きながらその顔は曇っていた。
そんなフレンの後ろ姿をユーリはただじっと見詰めていた。
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「さて、誰からやるのかな、申し訳ないけどそれ程時間は取れない、全員は無理だ。」
フレンはすっと剣を抜いて構える。
そのすらりと前を見据えた姿に皆テンションを上げる。
「お、お前行けよ」
「いや、まずはあの姿を目に焼き付け…いやいや敵を観察したいから俺は後で…」
「なぁなぁ躓いた振りして抱きしめるっての有りかなぁ」
「あ、俺もそれ考えてた」
「どうした!いないのか!?」
騎士たちが思い思いに欲望をこそこそと口にする中
フレンが周りを囲む騎士たちをぐるりと見渡しながら言った。
それでも何かヒソヒソと話し込む様子にフレンは首を傾げる。
「さっきまであんなにやる気があったのに…」
「…なぁもう行こうぜ、誰もやらねぇみてぇだし…」
「…そう…だね…」
ユーリが機嫌悪く言うのにフレンは状況が呑み込めないまま頷く。
それにまずいと思った騎士たちは一斉に声を出す。
「俺がやります」「自分にやらせてください」と先程とは打って変わって積極的な態度に
フレンは頭に疑問符を浮かべる。
「なんかここの騎士はよくわからないな…誰でもいいから早く始めよう」
フレンが促すと今度こそ一人の騎士が前に出た。
「よろしくお願いします!!」
出て来たのはよく日に焼けた騎士で鍛え上げられた筋肉隆々の体が日々の努力を物語る。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
丁寧に頭を下げ剣を構える。
「いつでもいいですよ、いつものようにお願いします。」
「はい!…では…」
剣を振り上げ走って来る。
フレンはそれを受け流す体勢。
キンッ
綺麗に弾かれた剣。
だったのだが…
その騎士はその衝撃でバランスを崩したようでフレンの方へ倒れ込んできた。
「おぉっと!」
その声は酷く態とらしい。
「うわっ」
まさかの事態にフレンは反応が遅れ騎士に倒される。
その光景を見てユーリの眉がぴくりと反応する。
騎士はフレンの上にバランスを崩したというより抱き着いたような体勢で倒れている。
しかもその騎士は起き上がるどころかギュッと腰に回す腕の力を強めた。
「だ、大丈夫ですか?どこか痛めましたか?」
心配そうに声を掛けるが体格差でこの騎士から抜け出すのは無理だ。
「あっ団長をお助けしろっ」「団長大丈夫ですか」「やったー団長に触れる~」などと叫びながら
ニヤニヤ顔の騎士たちが二人の元に駆け寄った。
しかし、
フレンの上に倒れ込んだ騎士の目の寸分先、キラリと光る剣先が静かに向けられた。
「さっさと立ちやがれ…」
その仕事人の目に騎士は危険を感じてさっとフレンから離れた。
ギロリと駆け寄ろうとしていた騎士たちを見渡す。
「そんなにしあいたいならこの俺が稽古つけてやるぜ、オラかかってこいよ!」
騎士たちは一歩後ずさる。
「逃げてんじゃねぇっ!!」
完全に切れてしまっているユーリは逃げる騎士を追い掛ける。
置いてきぼりをくらってぽかんとするフレンのもとにラピードが歩み寄って隣に座った。
「…ユーリ、戦いたかったんだね」
「ワフゥ…」
フレンの言葉にラピードは呆れたような声を出して溜め息をついた。
デイドン砦まで辿り着いた二人と一匹。
騎士団長の姿を見て騎士たちが敬礼で出迎える。
「おぉ~すげぇな…」
「…皆、気にせず仕事に戻ってくれ」
「はっ!」
騎士たちは持ち場に散らばる。
気のせいか普段ここに寄るときよりも活気がある気がする。
しかも仕事に戻ってテキパキこなしているように見えてチラチラこちらを伺っている。
「……仕事に集中しろっての…」
ユーリは小さく舌打ちをしながら呟いた。
フレンは「ここは活気があっていいね」なんて呑気に評価した。
「騎士団長!今日はどのような用件で?」
ここの責任者がフレンの元に来て尋ねた。
「あ、今日は用件は特に…ダングレストに行くのに通らせて貰ってるだけですから」
「そうですか、せっかくお越しいただいたので
若いのの剣の稽古でも見ていただけないかと思ったのですが…」
その言葉に散らばっていたはずの騎士たちが一斉に反応する。
「騎士団長が稽古をつけて下さるんですか!?」
「お~い騎士団長が稽古をつけて下さるそうだーっ」
「えっ本当ですか団長っ!」
「感激だぁ~団長とお近づきになれるなんて~っ」
「え、あ、あの…」
「お近づきだぁ~?」
ユーリの眉がピクリと反応した。
フレンの意見はまるで聞かずここでも話が勝手に進み出す。
「…団長、皆もこう言ってやる気を出していますので…
少しだけでいいんです、お時間、作って頂けないでしょうか…」
「……えっと…」
返事に困っているとどこからともなく「団長」コールが始まった。
「…ぁ…はい…わかりました…じゃあ…少しだけ…」
フレンは皆の期待を裏切れなかった。
「はぁ!?おい俺らダングレスト行くんだよな?」
ユーリがフレンに詰め寄る。
「朝大分早く出たから時間には余裕があるしね、
少しくらいならいいだろう…それに…なんか断れない空気が…」
周りを見ると稽古をつけてくれると知って狂喜乱舞する騎士たち。
「ここは本当にやる気がある騎士たち揃いみたいだね」
「…………。」
フレンは満足げに微笑んだがユーリの機嫌は急降下していた。
帝都を出てひたすら歩く。
「………」
「………」
沈黙が重い。
ユーリに言えない気持ちを胸に秘めているフレンは意識的にユーリを避けていた。
星喰みを倒した後は特に、だ。
エステリーゼと楽しそうに話すユーリを見てからその意識は強くなった。
お似合いだと思ったのだ。
あぁ、やっぱり自分ではないと、そう感じたのだ。
「…とりあえずデイドン砦に行こう」
「あぁ」
「そこで騎士に手が空いてる者がいないか当たってみるから…」
「……あぁ…で?」
「だから…誰か付いてきてくれる人がいるなら僕の護衛頼むから…
ユーリは下町に戻ってゆっくりするといいよ」
「……あのなぁフレン…」
ユーリは眉間にシワを寄せてその上をぐりぐりと中指と人差し指で押した。
「俺は依頼されてんの。しかもお前の上司からな。」
「…でも…」
二人旅なんて冗談じゃない…
意識してしまってどうしたらいいんだ。
「お前がなんで俺と行きたがらねぇのかは知らねぇけどな、
依頼受けた以上お前と離れる気はない。諦めてダングレスト行くぞ」
「…嫌がってるわけではないけど…」
逆に必要以上に高ぶりそうになるこの心をどうにかしてほしい。
平常心を装うのも楽じゃないんだ。
でもその分傷付くのが怖い。
だから会わないようにしていたというのに…。
なんだかユーリに対して苛立ちすら感じる。
「…じゃあ別にいいだろ?」
「………」
フレンは大きくため息を吐きたくなったが何とか堪えて歩き続けた。
この鈍感。
僕なんかの傍に居たっていいことなんかないのに。
…好きだ…。
悔しい…。
心の葛藤は続く。
「ユーリさん一緒に行っていただけませんか?」
「は?」
「え、ヨーデル様!?」
ユーリとフレンは同時にヨーデルを見た。
「実は今回フレンに護衛を付けることが出来なくて、
フレンには一人でダングレストまで行ってもらう予定なんです。」
「はい、あの、一人で大丈夫ですから…」
フレンが慌てて止めに入る。
「本人はこう言いますが、確かに腕はたちますから大丈夫なんでしょうけど
彼も国では重鎮ですから信頼置ける人物に護衛していただいた方が私としても安心です。」
「ほぉ…」
「や、ユーリいいからっ君には君の仕事があるだろ?
ヨーデル様、ダングレストには私一人で行きますから」
「どうでしょうユーリさん」
「いやあのヨーデル様…」
フレンの言葉は両方に無視される。
「なんならこれは私からの依頼にします。」
「別にいいけど?」
「いいってユーリっ」
「何怒ってんだよ、今カロルから休暇貰ってんだ、ダングレストに付き合うくらい時間あるぜ?」
「…そ、それなら…下町でゆっくりすればいいじゃないか」
「何お前俺と行くの嫌なの?」
「っ!い、嫌って言うか…っ」
動揺するフレンにヨーデルが悪魔の笑みを向ける。
「残念ですがフレンの意見は聞いてません。これは私からユーリさんに対する依頼の話です。」
「…は、はい…」
そんな笑顔を向けられてはフレンは従うしたなかった。
「ではユーリさん、フレンをよろしくお願いしますね」
「まかせろ」
「………。」
フレンの意思は丸っきり無視され話はとんとん拍子で纏まった。
翌日、早朝からこっそり行ってやろうとフレンは馬の準備をしていた。
「どこ行こうとしてんだ~?」
「!!……ユーリ…」
木の上で頭の後ろで手を組んで寛いでいたその人物は
まさに今から自分が撒いてやろうと目論んでいた人物。
「…は、早いね…」
「お前ほどじゃねぇよ」
よっと木から飛び降りてフレンのそばに歩み寄る。
木陰からラピードも出て来た。
「…待ち合わせの時間にはまだある気がするけど…」
「ほぉ~じゃあお前は馬でどこに行こうとしてるんだよ?」
「…ちょ、ちょっと早まったんだ、時間が…」
フレンが冷や汗をかきながら言うとユーリはにっと口元に笑みを浮かべた。
目は笑っているようには見えなかったが。
「そーかそーか、そりゃよかった。早く家を出て正解だったな、ラピード」
「ワン!」
「だが残念ながら歩きだぜ、俺馬借りてねぇから」
手綱をフレンから奪い取り馬小屋へ馬を返す。
「よし!出発するか!」
「……そうだね…」
フレンはがくりと肩を落とした。
「あ、やっと居やがった。」
「…ユーリ…」
窓から遠慮なくひらりと滑り込んで来たのは幼なじみ。
今までも何度も足を運んでくれていたことを物語る最初の挨拶。
来る度フレンは留守で今回漸く主がいるときに出くわしたと少し拗ねたように言ってきた。
わざと避けてたんだから会えるわけがなかった。
フレンはこの日、明日からダングレストに行く準備をするために部屋に居たのだ。
不覚だった。
「悪いね、何度も足を運んでもらってたようで…」
「いやそりゃいいんだけどよ、お前働きすぎじゃねぇ?いつ来てもいなかったけど…」
朝来ても夜来ても…
と、ユーリは会えなかった回数を思い出しながら指折り数える素振りを見せた。
「そんなことないよ?たまたま擦れ違ってただけじゃないかな?」
「そうかぁ?…で?何の準備してんだ?」
荷造りを進めるフレンを見てユーリは気になったことをストレートに尋ねた。
その時、コンコンとノックが聞こえ、フレンが「はい、どうぞ」と答えると
そこに入って来た人物にフレンは即座に立ち上がって姿勢を正した。
金髪が美しく揺れる皇帝陛下。
「ヨーデル様…っ」
「フレン、準備は進んでいますか?あれ、ユーリさん、いらしてたんですか」
ふわりとした笑顔で部屋に入って来たのはヨーデル皇帝。
「よぉ」と片手を上げて気さくに挨拶するユーリに「失礼だろっ」と指摘するが
ヨーデルは「いいですよ」とにこりと笑顔で返した。
「任務か?」
「えぇ。フレンには明日からダングレストに向かっていただきます。
あちらで騎士団とギルドの集会が行われるんでそれに出席して貰うためです。」
「ふ~ん…」
あ、私のことは気にせず準備を進めてください、とフレンに促す。
「もう時間はあまりないですから。」
「はい、ありがとうございます」
お言葉に甘えて荷造りを再開する。
ユーリはそんなフレンを無言で見詰めていたが、ヨーデルがそれに気付いてまたにこりと微笑んだ。
それはいつもの笑顔とは違い悪戯を思い付いた子供のような無邪気さが含まれていた。
「そうだ、ユーリさん一緒に行っていただけませんか?」
星喰みも消し去った後、意識的に避けていたためか、ここ数週間ユーリと会うことはなかった。
最近は顔を見るのも辛く、みっともなく泣き出してしまいそうな予感さえして会わずにいたのだが。
城に勤務するフレンはこんな言い方をすると語弊があるが
嫌でもエステリーゼには会ってしまうわけで。
それに以前のように軟禁状態ではなくなった彼女は
城に滞在している時は頻繁にフレンに会いに来ていた。
「フレンっお茶しませんか?」
カチャリと扉を開けて顔だけをひょっこり出してエステリーゼが誘いにきた。
フレンはそれに「はい、勿論いいですよ」と笑顔で答える。
心臓がまたちくりと痛んだ。
「それでその時ユーリが私を守ってくれたんです!」
「そうなんですか」
「とっても格好良かったです」
「いつの間にそんな紳士になったんでしょうね」
「ふふ…」
エステルは顔を赤らめて思い出し笑いをする。
フレンもそれに笑顔を向けて普段通りに話す。
表面上は…。
あの旅が終わってから全くユーリに会っていないフレンとは違い
エステリーゼはお互いに会いに行ったり会いに来たりで交流を未だ深めていた。
そんなエステリーゼが話す内容といえば、
当然凛々の明星の話が多くなりその中でも特にユーリの話が多いのだ。
少し前までお互いを知らなかったユーリとエステリーゼ。
まだエステリーゼが軟禁状態で、フレンから会いに行っていた頃、
当然フレンがユーリの話を聞かせていた。
しかし今は立場が逆転してエステリーゼが楽しそうにフレンの知らないユーリの話をする。
まるで今まで付き合ってきた年月の長短は関係ないのだと言われているようで
フレンは聞く度、胸を苦しくした。
自分の知らないユーリを知っているエステリーゼ。
自分がいない場所で新たな絆を深めていくユーリ。
苦しくて苦しくて、耳を塞いでしまいたかった。
そんなこと、絶対に出来ないけれど…。
「フレン…?どうかしました?」
「え、」
エステリーゼに心配そうに見詰められ漸く自分から笑顔が消えていたことに気付く。
「あ、すみません、少し考え事を…」
「大丈夫です?疲れていませんか?」
「大丈夫ですよ、疲れてなんていませんから」
にっこりと笑顔を向けるとエステリーゼは「そうです?」と話を終わらせたが
その表情はまだ少し曇っていた。
フレンはそれが申し訳なくて、優しいから、だからこう言ってしまうのだ。
「ユーリたちのこと、もっとお話して下さいませんか?」
エステリーゼが笑顔になるのは彼らの話をしているときだと知っているから。
笑って欲しくて、フレンはまた心に自ら傷を作った。
「フーレーン!何してるのじゃ?」
「ぅわっ」
突然背中から衝撃が伝わる。
「ぱ…パティ…」
振り返るとパティが背中にダイブしていた。
パティは先程まで蝶々を追いかけたりとパタパタ走り回っていたはずだ。
俯せで微動だにせず草の中で倒れるフレンを見て怪しく思ったのかもしれない。
パティがフレンの顔を覗き見る。
「フレン泣いとるのか?」
「……あぁ…いや、欠伸をしてたら…」
流れた涙を見られてしまっては否定は出来ないと判断し別の理由を取り繕った。
「それで寝ようとしておったのか?」
「…そんなところかな…」
パティがフレンの顔に手を伸ばす。
「左頬に泥がいっぱい付いておるぞ。」
ゴシゴシと服の袖で拭ってくれた。
「わっいいよっパティの服が汚れてしまう…っ」
慌ててその腕を掴んだら今度は背後から頬に手の温もりを感じた。
「何してんだよ?こんな泥だらけになって…」
「!っわっユーリっ!」
過剰に驚いてしまった。
「おわ…わりぃそんな驚かすつもりはなかったんだけど…」
慌てて手を引っ込めながらユーリが言う。
「や…ごめん…」
「仕方ないのじゃ、フレンは今泣いておったから少し動揺しておるのじゃ」
「泣いてた?」
「え、パティ、だからそれは欠伸だって…」
「おぉそういうことになっておったの!」
「…なってたって…」
まるで子供がくだらない言い訳をするのを見て仕方なく付き合ってやってるような言い方をされて
フレンが苦笑を漏らす。
「…泣いてたのか?」
「え?だから欠伸だってば」
ユーリが心配そうに見詰めていたのに気付いてフレンが振り返る。
汚れた左頬に手を差し出してぐいっと泥を拭われた。
「……っ」
その瞬間さっき見ていた光景が頭を過ぎって思わずその手を払ってしまった。
「…」
「…あ…ごめ……手が汚れるよ、ユーリ」
「……あ、あぁ…」
「……あ、そういえばエステリーゼ様と一緒にいたんじゃないのかい?」
さっきまで二人が座ってい場所を見るとそこにエステリーゼの姿はなかった。
「エステルならリタんとこ」
ユーリが指差す方を見ると読書するリタの隣でそれを見学するエステリーゼがいた。
「そう、なんだ…ユーリも行ってきたらいいじゃないか。僕はラピードと遊んでくるよ」
言って立ち上がったその腕をユーリに掴まれた。
びっくりしたけどそれを表に出さないよう平静を装って笑顔を向けた。
「どうしたの?」
「…ぁ…?あ、いやなんも」
パッとその手を離す。
フレンは変なユーリ、と何とか笑ってその場を離れた。
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おおそういえば昨日個人メモを書くのに必死で書くの忘れてましたが
ユーリがやってきました!!!!
剣を手に差そうと思ってぐりぐりやってたらいきなり腕が取れたんで本気で焦りました。
なるほど、取れるんですね。壊れたのかと思いました…(汗)
かこいいです。もう箱に入れて封印してますがwww
早くフレンちゃんも来ないかなぁ~~~vvv
