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6



放課後、3人は校内を回っていた。
「ここが音楽室です」
あらかた回って紹介する教室も残り数ヶ所となっていた。
しかし次の教室へ向かおうとしたところで呼び止められた。
「エステル!」
振り返ると一人の少女が立っていた。
「リタ!どうしたんです?」
エステルが嬉しそうに駆け寄った。
「…別に…見かけたから…声かけただけ」
「そうなんです?」
リタのことも知っているユーリは(あぁ、捜してたんだな…)と心の中で思う。
「…じ、じゃあ…別に用とかもないし…か、帰るわ」
「え、リタ一緒に帰りましょうよっ」
慌ててリタの腕を掴んだ。
「…でも…あの二人と用事あんじゃないの…?」
「あ、大丈夫です、あとはユーリにお願いしますから!」
「は?おいちょっと…」
「あと回りたいと思っていた場所は2ヶ所くらいなんでユーリお願いしますね」
「……あぁ…」
最早何を言っても聞きそうにないエステルの勢いにユーリは頷いた。
「ではユーリ、フレン、また明日」
ぺこりとお辞儀をされてユーリは片手を「おぅ」と上げたがフレンはお辞儀で返していた。
楽しそうに去っていく二人を見ながらユーリが口を開く。
「えー、と。あいつリタっつってエステルの親友」
「あ、そうなんだ。」
「……行くか?」
「うん、よろしく」
若干ぎこちない会話で校内案内は再開された。

「えーっと…あとどこだ?」
「僕に聞かれても…」
「そりゃそうか…」
ユーリは案内してきた場所を思い出す。
とは言っても案内するエステルに付いて回っていただけだからあまり確かな記憶ではないが。
ユーリの頭は二人の関係が気になって校内案内どころではなかったのだ。
そんな考え込むユーリにフレンが助け舟を出した。
「順番的には上から来たからあとは1階だよね?」
「ん、1階なぁ………なんかあったっけな…」
首を傾げるユーリ。
「とりあえず行こうよ」
「そだな」
二人は階段を下りて1階に向かった。


「酷いっ忘れてたでしょっ」
その部屋のことを(部屋の前まで来たところで漸く)思い出して案内したところ、
部屋の主である胡散臭い中年教師が泣きまねをしながら訴えてきた。
そこは科学室だった。



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コナン見てきました~~~っ!!!
舞台挨拶の回を。
今回の結構好きですね、個人的に。
やはりアクション好きなのでスケボーのところは好きなんです。
今回はスケボーが活躍しまくりだったのでとってもはらはらドキドキ!楽しかったです~~
そして舞台挨拶では小山さん相変わらずハイテンションでしたww
去年もかなりテンション高かったですがww
今地味に朝の「はじめの一歩」とか見てるんで小山さんの声にも大分慣れましたよ~(笑)

夜はスパイディー見てました。
スパイディーはやはりかっこいい。唯一持ってる洋画のDVD(笑)
一番好きなのは2ですかね。

っていうかなんか頭痛い。(>▲<;)
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5

大体ちょっとした知り合いってなんだ
転校してきて1日で学園のマドンナと呼ばれるエステルと
どうやってちょっとした知り合いになるんだっつの

ユーリが悶々と考えていた最中。
ひょこりと教室に顔を覗かせてきた一人の女性。
言わずと知れた彼女が呼ぶ人物は…
「あ!居ましたっフレンフレン~」
教室中に広がるその声の主に視線が集中した。
エステリーゼだ。
「エステリーゼ様」
フレンはその声に振り返ってエステリーゼに近付いた。
「どうしたんですか?」
「……」
エステリーゼはぷぅっと頬を膨らませている。
「あの…」
フレンが首を傾げるとエステリーゼは腰に手を当ててフレンを可愛らしい瞳で睨みつけた。
「もう!学校でまで敬語なんです!?」
「え?あ、すみません…ですが…」
「私とフレンの仲ではありませんか」
「…どんな仲だよ?」
堪らずユーリは話に加わった。
自分の声が予想以上に不機嫌でびっくりした。
「ユーリ!フレンから聞きましたよ、ユーリとフレンは幼なじみだそうですね!」
「あ?あぁ…まぁ…っていうかお前らの仲は…」
「なんだかとっても運命的な再会ですっ」
ユーリの言葉は質問と取ってもらえていないらしい。
「あ、フレン、今日の放課後ですが約束通り校内案内してあげられそうです」
「本当ですか?ありがとうございます」
フレンは嬉しそうに微笑んだ。
「校内案内?お前昨日見て回ったんじゃねぇの?」
「一人で一応回ってはみたけどやっぱりわからなくて…」
「昨日は私が予定があったものですから…」
「…ふ~ん……」
面白くなさ気に返事をした。
さっきから自分の感情がコントロール出来ない。
こんな感情をだす奴だったか?俺…
ユーリは眉間に皺を寄せた。
「あ、よかったらユーリも一緒に行きませんか?ユーリ今日アルバイトは…」
「ねぇよ………じゃ、俺も行く」
「えっ!?」
あっさり了承したユーリをみてフレンは思わずユーリの方を振り返った。
「なんだよ?俺が一緒じゃなんか問題あるか?」
「…………いや、…別に……」
フレンは何かを考える間を置いてユーリから視線を逸らした。

なんだその反応…俺が邪魔ならそう言やいいだろ
ユーリはますます眉間の皺を深くした。
4


「その…悪かった……笑ってたなんて言って…」
「………」
「本当にそう思ってたわけじゃねぇんだ、その場の勢いというか…」
「うん…分かってる」
顔は合わせてはくれなかったがフレンはこくりと頷いてわかってくれた。
「…じゃあ…俺達昔みたいになれるか?」
「昔?」
ユーリの言葉にフレンは反応して視線をユーリへ向けた。
「あぁ。昔みたいに仲良く…、友達として」
「…友達……」
「ん?どした?」
少し表情が変わったフレンにユーリは首を傾げる。
「いや、うんそうだね。…友達として…」
フレンは笑った。
そういえば再会してから初めて笑った顔を見た。
昔とは違う笑顔で少しだけ胸が痛んだ。


それから猛ダッシュでバイトに向かい30分遅刻して店長に怒られた。


次の日、学校へ行ったらフレンは先に来ていた。
「あ、ユーリおはよう」
「…はよ…」
にっこりと微笑まれて違和感を感じた。
昔から変わらないどっちかというと女顔(なんせユーリは10年以上女だと勘違いしていた)で美人。
笑うと一瞬で引き込まれてしまう魅力を持っているのだが……
「なんか元気ねぇか?」
ユーリの言葉に少し目を見開いた。
「なんで?いつも通りだよ?」
「そか?いやちょっと…あんま気にすんな」
「…うん…」
フレンは気まずそうに視線を逸らした。
やっぱり…変だ。
何か隠してるだろと問い詰めようとしたその時だった。
「フレン見たわよ~」
クラスメイトの双子がフレンの顔を見詰めながらにやにやとした表情で言った。
「え、何を?」
「今日女の子と一緒に登校してきたでしょ~!」
「…は?」
それに反応したのはユーリだった。
「あぁ、うんまぁ…」
「しかも!その女の子誰だったと思う!?」
「………」
楽しそうに聞いてこられてユーリは眉を寄せた。
「あ、の!学園のマドンナエステリーゼ様!」
「……まじか?」
ユーリがフレンに聞くとフレンはこくりと頷いた。
「彼女有名なんだね」
エステリーゼは学園でも1、2を争う金持ちの御令嬢で
その少し浮世離れした性格や端麗な容姿で人気がある女生徒だ。
ユーリとも友達で気軽にエステルと呼ぶ仲なのだが…
そんな話は聞いていない。

「…まさか付き合ってんのか…?」
「え!まさか…そんなわけないだろ…」
恥ずかしそうにぷいっと顔を逸らされてそれがまた何故か無性に腹立たしい。
「彼女とは…ちょっとした知り合いなんだ。別にそんなんじゃないよ」
「…ふ~ん…」
興味なさ気に返したが内心気になって仕方なかった。




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そういえば鳥さんエロCDを購入いたしました(何買ってんだ)
催眠効果があるようで何度も意識飛んでしまって全部聞けてないんですが。
シスターはフレンちゃんに変換せざるを得ない!!!!
3


とぼとぼと歩いてバイト先に向かう。
頭は何も考えられなかった。
ただ、屋上でのやり取りが永遠リピートされる。
目にいっぱい涙を溜めて、俺を叩いた手は震えていた。
傷つけた。
幼い頃、ユーリにはほとんど笑顔しか見せなかったフレンの、
傷付いた顔は嫌でも頭に残る。
幼い頃の、あの別れのシーンのように…。
あんなに待ちに待った再会だったというのに
嬉しさよりも衝撃の方がその感情を凌駕し、涙も出なかった。
想像していた再会は美人に成長したあいつを俺が迎えに行ってそのまま教会に連れて行って…
とかそんな臭いプランまで計画していたのに。
…美人なことは美人だったが…
もう昔みたいに笑い合うことは出来ないんだろうか…


…………、

ゆっくりでも進んでいた足は止まった。

それは嫌だ。

大体男なんだしもう結婚出来ないんだし
こんなことうじうじ悩むことなんてないんだ。
あいつとはまた一から男同士の友情を築けばいい。


会って謝りたい。
傷つけたまま終わりたくない。
こんなにも好きだったあいつを、こんなことで失うのは嫌だ。
話がしたい。
今すぐ会いたい………


ユーリは決意して顔を上げ、
来た道を全速力で戻った。
学校に居るかなんてわからない。
ただ転校してきたあいつの家の住所は知らない。

ユーリはがむしゃらに走り続けた。




夕焼けが教室を赤く染める。
そこには机や椅子の影ばかりが伸びて人は居なかった。
荒い呼吸を繰り返し、誰のかもわからない席に適当に座った。
「……いねぇし…」
がくりと頭を下げた。
全身の力が抜けて、そんなに全力で走ったっけと思い返してみるが記憶がない。

カラ…
と扉が開く音が聞こえた。
「……、ユーリ」
小さなその声にぴくんと反応してバッと顔を上げた。
「フレン…」
どうして、と言う目を向けているとフレンは自分の席に鞄を取りに行きながら答えてくれた。
「学校をちょっと見て回ってた。」
「あ、あぁ…なるほどな…」
短い言葉だけの会話。
フレンは鞄を持ってユーリに向き直った。
「…じゃあ、また明日…」
顔を逸らしながら呟かれたその言葉にはっと我に返って慌てて立ち上がる。
「ち、ちょっと待てっ!」
立ち去ろうとするフレンの腕を捕まえた。
「話が…あんだよ…」
「………」
フレンは大人しく頷いてくれた。
2


フレンだって…?

ユーリは黒板の前に立つその転校生を無遠慮にじろじろと見た。

確かにあの輝く金髪、吸い込まれるような青い瞳…
フレンの特徴と似てる。
顔立ちだって結構美人で…あの俺の知ってるフレンの成長した姿だと言われたら納得出来なくもない。
だが、
決定的に、
違うだろ!?
だってそこに立つのは…

「男じゃねーかっ」

思いの外でかかったその声にクラス中から憐れみの目を向けられた。
フレンからも視線を受けて一瞬だけそれが絡み合ったがふぃっとすぐに避けられてしまった。


「…あなたはあのフレンですか…?」
ショック過ぎてユーリは片言のような敬語で質問した。
放課後の、屋上で。
「……ユーリと別れてから…よくよく考えるとおかしなことに気が付いてきて…
 もしかしたら勘違いしてるんじゃないかとは思ってた」
「…さ…詐欺じゃねぇか…っ」
ユーリはガシャンと金網に額をぶつけた。
「失礼だよ。そもそも君が勝手に勘違いしてるのが悪いんじゃないか」
「いやだって…あんな約束までしといて…」
「まだ小さかったから…その…男同士で結婚出来ないとは知らなかったんだ…」
「…あぁ…俺の幸せ将来設計どうしてくれんだ…」

感動の再会なんてもんは出来なかった。
なんでって…あぁそうだよ

俺はフレンのことを今まで女の子だと思って生きてきたんだ…っ
フレンとの甘い生活の為にバイトばっかして…結婚資金貯めたりしてたのに…
男…俺の嫁さんは男…

ユーリは金網に頭を預けた状態で半泣きのまま動けなかった。
それを黙って見守っていたフレンは少し寂しそうに視線を逸らした。
「…そんなに…嫌がらなくても…」
ぽつりと呟かれたそれをしっかり耳に入れたユーリはムッとフレンを睨みつけた。
「大体なぁお前も途中で感づいたなら言えよっ
 会ってはなかったけど…たまに手紙は書いてたんだからよぉっ!」
筆不精の自分が頑張って書いた数回の手紙。
年を重ねるに連れ返事は短くなった。
「ひょっとして僕のこと女だと思ってない?って聞けって言うのか!?
 今更性別の話なんて出来ないだろ」
「返事も短ぇし俺が勘違いしてんの知ってて笑ってたんじゃねぇだろな!?」
「…っ!!」
パンッ
と、オレンジが広がる空に甲高い音が響いた。
じんわり感じる左頬の痛み。
呆然とフレンに目をやると涙をうっすら溜めた瞳と絡んだ。
「…ユーリなんて…嫌いだ…」
そう言い残してその場を走り去るフレンをただ何も考えられない頭で見送った。

叩かれた左頬より、心臓の方が遥かに痛んだ。



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深夜アニメ探索してたら思わぬところでフレンちゃんに出会いました。
まもちゃん爽やかヒーロー声。
そしてピンクのお姫様エステルすぎる。
1


『…ユーリ、ユーリ…』
泣きじゃくる大切な人を前にユーリは困ったように笑いかけた。
『…んな泣くなよ…今生の別れってわけじゃねぇんだし…』
『でも…』
本当は泣きたかった。
『約束する。』
離れたくないと手を取ってどこかへ連れ去りたかった。
『いつか迎えに行く』
でも出来なかった。
『いつか…大人になったら絶対…お前を迎えに行くから』
子供だったから。
手を取り合ったところで終わりがすぐに見えていたから。
『…ほんとに…?』
『あぁ。だからお前は新しい家族のところで待ってろ』
『絶対…絶対また会える…?』
『絶対だ。そしたら…今度こそ…ずっとずっと、一生一緒に暮らそう』
『……っ』
目を見開いて、嬉しそうに笑った。
『約束、約束だよユーリっ』
そう言ってギュッと手を握ってきたそいつの顔を、今まで一度だって忘れたことはなかった。

孤児院で育ってつかず離れずだった俺達の、最初で最後の別れだった。


「だからユーリって好きな人いんのってば!」
教室でぼんやり空を眺めて昔を思い出していたユーリは友人の言葉で現実に戻された。
あぁそうだった。そういう話の展開であいつのことを思い出したんだった。
「あぁ、まぁ一応…」
居ます…と白状する。
「成る程ねぇ~あんたが合コンとか参加しなかったり
 女子には興味ありませ~んみたいな態度とってる理由はそれなわけね」
「私の睨んだ通り」
友人であるこの女子二人は双子で大層仲がいい。
ま、俺とあいつには負けるけどな。
「それもあるけどバイトで忙しいし…」
「あんたってその…支援受けてんでしょ?学費とか…そんなあくせく働く理由ないんじゃない?」
「いや学費じゃねぇ」
「え、じゃあ何の為にそんなバイトしてんのよ」
「そりゃ結婚資金だ」
「けっ結婚!?」
友人は盛大に驚いた。
「結婚って!そこまでの仲!?」
「ってか両想いなのっ!?」
「そ。俺が迎えに行くのをあいつも待ってるはずだ。」
「…相手の気が変わってるとか考えないわけ?」
「あいつが俺以外の奴を好きになるって?………ないないない」
暫く考えてはみたがそんなの想像だって出来ない。
誰にだって笑いかける天使みたいな奴だったが俺に向ける笑顔は他のとは違っていた自信がある。
間違いなく俺とあいつは愛し合っている。
「えっらい自信ね…ムカつくくらいの…」
「えぇーっでもショック~あんたは絶対結婚出来ないと思ってたのに~っ」
認めたくないと頭を振る。
「はっはっはっ残念だったな。ま、お前らも早く相手見つけて頑張れよ!」
「ムカつくーっ」
双子がユーリに殴りかからんとしたその時だった。
ガラッと教室の扉が開けられる。
「ほらさっさと席につけ~」
入って来たのは担任だった。
ガタガタと生徒が着席する間に担任は廊下に向かって声をかけた。
「入りなさい」
言われてから入ってきたのは見覚えのない一人の男子生徒。
ユーリはどことなく知っている気がするその生徒をじっと見詰めた。
「みんな、今日から転校してきたフレンだ。仲良くしてやってくれ」

フ…レン…?

ユーリの頭は一瞬にして真っ白になった。


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野球開幕しましたね!!!!早速叫びまくりでした。テンション上がりますわ~やっぱりwww
10



「…ユーリ…?」
フレンの体は固くなっていた。
ちょっと面白い。
「最近なんかムカつく理由がやっとわかった」
わかったんじゃなくて、
認めたくなかっただけかもしれないけれど。
「ムカつく?ムカついてたの?」
「あぁ。お前が俺のこと好きじゃなくなるとか訳わかんねぇこと言ってきたりするから」
「???ん、僕のせいなの?」
よくわからないが明らかにそう言われてフレンはごめんと謝った。
「…で、なんで僕のせいなの?やっぱり僕がユーリのこと好きなのが原因?もっと距離おくべき?」
「…だから、そういうの言ってくんのが原因だっつの…」
フレンは暫く考えてみたがやはりわからない。
「ごめん、全然わからない」
ユーリは少し体を離してフレンを見詰める。
「お前の一番が俺じゃねぇのは納得いかねぇ!」
「……はい?」
フレンは呆気にとられた。
「お前の一番は俺。そうじゃねぇと気持ち悪い」
フレンはきょとんとしながらも疑問に思ったことを尋ねる。
「…ユーリも僕のこと好きってこと…?」
「いや、それとこれとは話が別だ」
「別!?何が別!?」
「俺のことは置いといて…」
「置いとけないよっじゃあユーリは今までと変わらず彼女とか作るのに
 僕はユーリのことずっと好きでいるの?ちょっと辛いんだけど…」
「や、そこは俺も考えた。」
ユーリは腕を組んで頷いた。
「考えたって何を?」
「ん、俺相手がお前ならいけるかな~とか…な。」
「いける…?」
「お前に好きでいろって言ってんのに俺が別の奴と付き合うのはちょっと酷すぎるだろ?」
「最低だね」
「だからな?俺もお前だけにする。」
「……頑張って好きになるってこと?なんか虚しいんだけど…」
「そこはあんま気にすんな。それにもともとお前のこと嫌いなわけじゃねぇし…」
「…好きでもないくせに…」
ぷいっと顔を逸らされたが「ずっと好きでいろよ」と確認すると怖ず怖ずと頷いてくれた。
よしよしと頭を撫でてやる。


本当はずっと前から気付いていたのかもしれない。
フレンが好きで居てくれるから安心してちゃんと考えてなかっただけだ。
俺がずっと、ずっとフレンのことを好きだったということを…。

告白されたとき、付き合う奴が出来たとき、長続きなんかしない理由はわかっていた。
幼馴染みの顔が浮かんでくるからだ。

だったら俺は…

もしかしたらフレンよりも前から好きになっていたかもしれないな。




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お疲れ様でした。
次回は学パロです。
9



無言で見詰め合う。
お互い言葉が出なかった。
「……なに?」
最初に言葉を発したのはフレンだった。
そう言われて初めて自分の行動に気付いて手を離した。
「あ、いや…何も…」
視線を逸らせる。
「……あ~…そういや聞いた…」
何を?とフレンは首を傾げた。
「…彼女が出来たんだろ?…良かったな」
視線は合わせられない。
動揺が見透かされてしまう。
「ん?あ、あぁ~…ユーリ嬉しい?」
なんだその返しは…
ユーリは出そうになったツッコミをぐっと堪えてこくりと頷いた。
「そっか…ユーリが喜んでくれるならそれでもいいんだけど…
 残念ながら彼女なんてできてないよ」
返ってきた思いがけない言葉にユーリは目を丸くして一瞬呆けてしまった。
「あ、あぁ!?嘘つくなよ、あ、彼女通り越してフィアンセだとか言うんじゃねぇだろな」
「フィアンセはフィアンセかもね、僕の、じゃ、ないけど。」
どういうことかわからなくて間抜けな顔になる。
「彼女は僕の部下の婚約者でね、その人は今新人騎士の巡礼の引率で帝都を離れてるんだ。
 彼女のことが心配だから気にかけてやってくれないかって頼まれててさ。」
「……や、意味わかんね…なんでお前にそんなこと頼むんだよ?」
混乱する頭を抱えながらユーリが言うとフレンはう~ん、と少し悩んだようだった。
言うか言わないか悩んでいるという風だ。
「信頼されてるんだよ。…僕浮気しそうにないってよく言われるんだ」
「…ふ~ん?」
まだよくわかってないユーリは納得いかない表情で首を傾げる。
「…だから…彼には言ったことがあるんだよ…
 小さい頃からずっと好きな人がいて…今も変わらないって…。」
「………ん、ん?あ、それって…」
ユーリが自分を指差すとこくりと頷いた。
「なかなか好きな人なんて変えられない。何度フラれたって諦めきれなかったくらいだよ?
 数週間やそこらで気持ちに整理つくわけないじゃないか…そんなに器用じゃないよ」
フレンは苦笑した。
「……お前まだ俺のこと…が、好きなのか…」
「…この話はやめよう?ユーリのこと諦めるように頑張ってるのに声に出すと戻っちゃうよ」
フレンが優しく、どこか寂しそうに微笑むのを見て、
やっぱり安心した自分がいることに気付いた。
オルニオンでも…感じたこの気持ち…

「…フレン…言って…?」
何に対して感じているか、わからないほど鈍感じゃない。
「俺のことが…一番好きなんだよな…?」
縋るような気持ちになったのは俺の方…
こくりと素直に頷くフレンを見て思わずその体を抱きしめていた。
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